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  Archives アーカイブス > 東京ヴェルディの記憶 > 東京ヴェルディの記憶2017年
■2017年 ONE FLAG -KIZUKU-
 2018年は、2009年から続くJ2生活の中で最もJ1昇格が近づいた年であった。
 前年まで両サイドを担った安西幸輝・安在和樹のダブルアンザイがそれぞれ鹿島・鳥栖へと移籍し、高木兄弟の高木大輔・善朗もチームを去ったが、佐藤優平や奈良輪雄太、上福元直人の移籍加入や林陵平の復帰など実績のある選手を獲得することで「勝てる陣容」(羽生社長談)を揃えた。またシーズン途中には泉澤仁や香川勇気を期限付移籍で、神戸などで大活躍するも怪我の影響で出場機会が激減していたレアンドロを獲得することで更なるチーム力の向上を図った。
 シーズン序盤は10試合負けがなく、「無敗をどこまで伸ばすか」と話題になったものの、その内訳は4勝6分、順位も4位と実に綱渡りの印象を与える開幕となった。続く第11節で遂に大宮に敗れると、そこから悪夢の4連敗。堅守で無敗を維持していたことが嘘のように4試合で11失点を喫し、5月末時点で順位は17位まで転げ落ちた。他チームによって研究された結果ということは明らかであり、これに対して2年目を迎えたロティーナ監督は選手と戦術を巧みに変更しこの状況を打破。直後に5連勝を記録しあっという間に順位を一桁まで戻して見せた。以後、連敗は第21・22節の一度のみで、プレーオフや自動昇格争いに名乗りを上げることとなる。
 シーズン終盤は東京・大宮・福岡の3チームで5,6位のプレーオフ出場の権利を争い、5位大宮(勝ち点71、得失点差+17)6位東京V(同71、+15)、7位福岡(同70、+16)とぎりぎりのところで逃げ切った。東京ヴェルディの最終3試合の相手は優勝を争う松本、残留を争う讃岐、プレーオフ圏内に位置し東京クラシックの相手である町田と、難敵が続いたが1勝1敗1分と積み上げるべき勝ち点をきっちりと勝ち取り、福岡の取りこぼしにも救われながらではあったものの、6位フィニッシュを掴んだのであった。

【2年連続のJ1参入プレーオフへ】
 J1参入プレーオフは町田がスタジアム等の要件を満たせずJ1ライセンスを取得できなかったことにより、横浜C・大宮・東京Vの3チームで争い、その勝者がJ1で16位となった磐田と対戦することとなった。東京ヴェルディはJ2で6位であることからすべてアウェイでの試合、しかも引き分けでも敗退という厳しい条件に挑んだ。初戦の大宮戦は中盤の内田選手を厳しい判定による退場で59分で欠くというアクシデントに見舞われたものの、佐藤選手のフリーキックを平選手が頭で合わせた1点を守り切り勝利。大宮は引き分けでも勝ち進めるという、ともすれば消極的になる条件に苦しんだとも言われている。
 第2戦の横浜C戦は劇的な勝利となった。この試合も引き分ければ敗退のなか、90分まで両チーム得点なし。実力が拮抗する戦いはそのまま終了すると思われたアディショナルタイム6分、最後の攻撃の機会となるCKを獲得。これを相手ゴール前まで上がってきたGK上福元選手が頭で合わせ、相手GKが弾いたところをドウグラス選手が蹴り込み先制。アディショナルタイム7分にも及ぶ大激戦は、東京ヴェルディの劇的な勝利で幕を閉じた。
 いよいよ念願のJ1復帰まであと1勝と迫ったJ1参入プレーオフ決定戦。しかしJ1の壁は厚かった。敵地ヤマハスタジアムに乗り込んだ東京ヴェルディの勢いは見事なまでに磐田に抑え込まれ、攻撃に繋がるパスでさえなかなか繋がらない。そんな中、PKとFKで2失点を喫し万事休す。シュート数が磐田の13に対して、東京Vは2と、明らかに実力負けを喫したのであった。

 リーグ戦での敗戦の数を劇的に減少させた要因はロティーナ監督の緻密な守備を組み立てる戦術であったが、一方で「あと1点…」という場面が多かったのもこれゆえである。引き分け数は「14」と、この年のリーグタイ。結果論ではあるが、22チーム中20位岐阜と、21位熊本と引き分け、22位讃岐に敗れたことで優勝と自動昇格を逃すこととなった(優勝した松本の勝ち点差は「6」)。またロティーナ監督の嫌い続けたPKとゴール前でのFKにより、最終的にJ1昇格を逃したことは皮肉である。しかしJ1昇格を直前まで引き寄せ、最後まで熱狂させてくれたこの年の東京ヴェルディは間違いなくこの10年間で最高のチームであったと言えるだろう20:39 2019/01/20。

ゴール数ランキング
リーグ順位選手名得点数出場試合数出場時間(分)
6ドウグラス ヴィエイラ18412,715
8アラン ピニェイロ17393,254
37高木 善朗7372,178
5得点以上のみ掲載
出場時間(分)ランキング
チーム内選手名ポジション出場試合数出場時間(分)
1柴崎 貴広GK423,780
2井林 章DF413,690
3内田 達也MF413,658
4平 智広DF383,375
5アラン ピニェイロFW393,254
上位5選手のみ掲載
特記事項
J2リーグ クラブ通算600ゴールアラン ピニェイロ第18節 名古屋グランパス戦

監督名
監督 ミゲル アンヘル ロティーナ
No. 選手名 出場数 出場時間 得点 前所属
1 柴崎 貴広 42 3,780 0 横浜FC
2 安西 幸輝 40 3,165 3 東京ヴェルディユース
3 井林 章 41 3,690 3 関西学院大学
4 畠中 槙之輔 27 2,289 2 FC町田ゼルビア
5 平 智広 38 3,375 2 FC町田ゼルビア
6 安在 和樹 37 3,124 3 東京ヴェルディユース
7 アラン ピニェイロ 39 3,254 17 ECヴィトーリア(ブラジル)
8 中後 雅喜 13 681 1 セレッソ大阪
9 ドウグラス ヴィエイラ 41 2,715 18 ナウチコ(ブラジル)
10 高木 善朗 37 2,178 7 清水エスパルス
11 中野 雅臣 6 147 0 東京ヴェルディユース
13 新加入 カルロス マルティネス 19 794 1
14 澤井 直人 0 0 0 東京ヴェルディユース
17 移籍加入 内田 達也 41 3,658 2 ガンバ大阪
18 高木 大輔 24 1,130 1 東京ヴェルディユース
19 永田 充 10 803 0 浦和レッズ
No. 選手名 出場数 出場時間 得点 前所属
20 井上 潮音 11 520 0 東京ヴェルディユース
23 田村 直也 17 1,234 1 ベガルタ仙台
24 林 昇吾 4 125 0 東京ヴェルディユース
25 平本 一樹 ヴァンフォーレ甲府
26 太田 岳志 0 0 0 FC岐阜
27 橋本 英郎 26 766 0 セレッソ大阪
30 高木 純平 3 31 0 清水エスパルス
31 武田 博行 0 0 0 セレッソ大阪
32 二川 孝広 2 22 0 ガンバ大阪
33 昇格 渡辺 皓太 27 2,013 1 東京ヴェルディユース
34 内藤 圭佑 0 0 0 FC町田ゼルビア
35 2種登録 藤本 寛也 0 0 0 東京ヴェルディユース
38 移籍加入 梶川 諒太 41 2,086 1 V・ファーレン長崎
シーズン開始時 期限付移籍中選手
- 選手名 - - 移籍先
- 菅嶋 弘希 - - ジェフユナイテッド千葉
- ポープ ウィリアム - - 川崎フロンターレ
- 渋谷 亮 - - ラインメール青森FC
シーズン中移籍動向
No. 選手名 移籍種別 移籍元 移籍先
- カルロス マルティネス 完全移籍 ビジャレアルCF B 2017年第24節

勝利のラインダンスが定着

高原選手は11得点の活躍

シーズン初練習は前日の大雪を掻き出して開始

ジュビロ磐田の黄金時代を知る2人が顔を合わせた


2017年スローガン
2017年シーズン結果
J.LEAGUE Division2天皇杯ルヴァンカップ
14勝14分14敗 52得点58失点 13位/22クラブ2回戦-
得点失点シュート数被シュート数FKCK警告退場観客者数
総得点1試合平均総失点1試合平均総シュート数1試合平均総被シュート数1試合平均総数1試合平均
東京ヴェルディ521.24581.383949.3848811.62628213691.6436,343
リーグ平均55.091.3155.091.31447.7710.66447.7710.66640.27203.2365.231.553.366,665
東京ヴェルディ(前年)651.55461.1050412.004059.64705243701.6745,341
リーグ平均(前年)48.771.1648.771.16425.7710.14425.7710.14689.95205711.683.275,805
日にち曜日開始時間試合名試合結果対戦相手試合会場観客数順位
11月 26日 Sun. 13:00 昇格PO1回戦 0-1 アビスパ福岡 えがお健康スタジアム 9,019
19日 Sun. 16:00 第42節 2-1 徳島ヴォルティス 味の素スタジアム 14,541
11日 Sat. 14:00 第41節 1-0 京都サンガF.C. 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 7,365
05日 Sun. 15:00 第40節 1-2 レノファ山口FC 味の素スタジアム 6,529
10月 28日 Sat. 15:00 第39節 0-0 アビスパ福岡 味の素スタジアム 5,410
21日 Sat. 16:00 第38節 2-1 FC岐阜 岐阜メモリアルセンター長良川競技場 4,330
15日 Sun. 19:30 第37節 2-1 ザスパクサツ群馬 正田醤油スタジアム群馬 2,216
07日 Sat. 15:00 第36節 3-1 モンテディオ山形 味の素スタジアム 5,355
01日 Sun. 15:00 第35節 3-1 FC町田ゼルビア 味の素スタジアム 6,951
9月 24日 Sun. 17:00 第34節 1-4 名古屋グランパス パロマ瑞穂スタジアム 12,111
16日 Sat. 18:00 第33節 1-1 横浜FC ニッパツ三ツ沢球技場 4,846
10日 Sun. 18:30 第32節 1-2 松本山雅FC 味の素スタジアム 9,214
02日 Sat. 18:00 第31節 1-1 ジェフユナイテッド千葉 フクダ電子アリーナ 9,996
8月 27日 Sun. 19:00 第30節 0-3 愛媛FC ニンジニアスタジアム 3,173
20日 Sun. 18:30 第29節 2-1 V・ファーレン長崎 味の素スタジアム 5,025
16日 Wed. 19:00 第28節 0-2 大分トリニータ 大分銀行ドーム 6,440
11日 Fri. 18:30 第27節 1-0 ロアッソ熊本 味の素スタジアム 4,372
05日 Sat. 19:00 第26節 0-0 ツエーゲン金沢 石川県西部緑地公園陸上競技場 4,046
7月 29日 Sat. 18:00 第25節 2-3 水戸ホーリーホック ケーズデンキスタジアム水戸 4,515
22日 Sat. 18:30 第24節 3-3 カマタマーレ讃岐 味の素スタジアム 3,980
16日 Sun. 19:00 第23節 0-2 湘南ベルマーレ Shonan BMWスタジアム平塚 9,820
09日 Sun. 18:30 第22節 1-1 ファジアーノ岡山 味の素スタジアム 5,765
01日 Sat. 19:00 第21節 0-4 ロアッソ熊本 えがお健康スタジアム 10,208 5位
6月 25日 Sun. 18:00 第20節 4-2 FC町田ゼルビア 町田市立陸上競技場 4,334 3位
21日 Wed. 19:00 天皇杯2回戦 0-1 ジェフユナイテッド千葉 フクダ電子アリーナ 2,404 -
17日 Sat. 18:30 第19節 3-3 愛媛FC 味の素スタジアム 6,057 6位
10日 Sat. 15:00 第18節 2-1 名古屋グランパス 味の素スタジアム 12,659 6位
04日 Sun. 13:00 第17節 1-1 松本山雅FC 松本平広域公園総合球技場 12,527 6位
5月 27日 Sat. 19:00 第16節 0-1 V・ファーレン長崎 トランスコスモススタジアム長崎 4,478 6位
21日 Sun. 15:00 第15節 1-2 京都サンガF.C. 味の素スタジアム 5,435 5位
17日 Wed. 19:30 第14節 3-0 ジェフユナイテッド千葉 味の素スタジアム 4,436 4位
13日 Sat. 14:00 第13節 0-0 カマタマーレ讃岐 Pikaraスタジアム 2,309 4位
07日 Sun. 16:00 第12節 1-1 横浜FC 味の素スタジアム 9,452 4位
11日 Wed. 15:00 第11節 2-1 ツエーゲン金沢 味の素フィールド西が丘 4,112 4位
4月 29日 Sat. 14:00 第10節 0-1 アビスパ福岡 レベルファイブスタジアム 8,247 4位
22日 Sat. 15:00 第09節 3-1 ザスパクサツ群馬 味の素スタジアム 2,786 1位
15日 Sat. 14:00 第08節 0-1 モンテディオ山形 NDソフトスタジアム山形 4,677 3位
09日 Sun. 14:00 第07節 2-3 湘南ベルマーレ 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 5,879 3位
02日 Sun. 14:00 第06節 1-0 ファジアーノ岡山 シティライトスタジアム 8,551 1位
3月 25日 Sat. 15:00 第05節 1-0 FC岐阜 味の素スタジアム 3,331 2位
19日 Sun. 14:00 第04節 2-0 レノファ山口 維新百年記念公園陸上競技場 4,583 3位
11日 Sat. 15:00 第03節 4-0 水戸ホーリーホック 味の素スタジアム 3,296 4位
05日 Sun. 15:00 第02節 1-0 大分トリニータ 味の素スタジアム 5,749 13位
2月 26日 Sun. 14:00 第01節 0-1 徳島ヴォルティス 鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム 6,149 16位

クラブ財政状態・経営成績
2016年度2017年度
(単位:百万円)(単位:百万円)
東京ヴェルディ(J2)J2平均東京ヴェルディ(J2)J2平均
■経営成績 ■経営成績
広告料収入 広告料収入667674
入場料収入 入場料収入164204
Jリーグ配分金 Jリーグ配分金8089
アカデミー関連収入 アカデミー関連収入20460
物販収入 物販収入4598
その他 その他230187
営業収入 営業収入1,3911,313
チーム人件費 チーム人件費436556
試合関連経費 試合関連経費100110
トップチーム運営経費 トップチーム運営経費262155
アカデミー運営経費 アカデミー運営経費8545
女子チーム運営経費 女子チーム運営経費346
物販関連費 物販関連費3875
販売費および一般管理費 販売費および一般管理費463378
営業費用 営業費用1,4171,325
営業利益 営業利益▲26▲12
営業外収益 営業外収益010
営業外費用 営業外費用44
経常利益 経常利益▲30▲6
特別利益 特別利益3510
特別損失 特別損失18
税引前当期純利益 税引前当期純利益3▲4
法人税及び住民税 法人税及び住民税07
当期純利益 当期純利益3▲11
■財政状態 ■財政状態
流動資産 流動資産375
固定資産等 固定資産等36
資産の部 合計 資産の部 合計411
流動負債 流動負債317
固定負債 固定負債56
負債の部 合計 負債の部 合計373
資本金 資本金282
資本剰余金等 資本剰余金等244
繰越利益剰余金 繰越利益剰余金▲488
※ 上記数値はクラブ運営法人単体の数値であるため、アカデミー(育成・普及)事業を、クラブ運営法人と直接関係のあるNPO法人や一般社団法人に移管している場合には、アカデミー関連収入および費用が上記数値に含まれないことがある

管理人注:東京ヴェルディにおいては、ユース・ジュニアユース・ジュニアは東京ヴェルディ1969フットボール株式会社によって運営され、サッカースクールおよび各地の支部は一般社団法人東京グリーンスポーツリンクによって運営されている。
※ 上記数値はクラブ運営法人単体の数値であるため、アカデミー(育成・普及)事業を、クラブ運営法人と直接関係のあるNPO法人や一般社団法人に移管している場合には、アカデミー関連収入及び費用が上記数値に含まれないことがある。

管理人注:東京ヴェルディにおいては、ユース・ジュニアユース・ジュニアは東京ヴェルディ1969フットボール株式会社によって運営され、サッカースクールおよび各地の支部は一般社団法人東京グリーンスポーツリンクによって運営されている。

※ 固定資産等の区分には、繰延資産も含めて表示している。
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